スペルト小麦の食パンレシピ|100%と“黄金比率”アインコーン20%ブレンド

こんにちは。

今回は、古代小麦を使った食パンのレシピをご紹介します。

使うのは、香ばしく滋味深い風味が魅力のスペルト小麦と、個性的な香りを持つアインコーン小麦。

私が実際に何度も焼きながら試行錯誤してきた中から、

  • スペルト小麦100%で作る基本の食パン
  • スペルト小麦80%+アインコーン小麦20%のブレンド食パン

この2種類のレシピをまとめました。

スペルト小麦100%の方は比較的膨らみやすく扱いやすい生地かなと思います。

一方、アインコーン小麦をブレンドする方は、ふんわりした食パンらしさを残しながら、ナッツやチーズ、ドライフルーツを思わせるような奥深い風味が楽しめます。

古代小麦は「あまり膨らまないのに、過発酵にはなりやすい」という、ちょっと困った性質がありますので、

この記事では、レシピだけでなく、古代小麦の食パンを焼くときのコツや、スペルト小麦・アインコーン小麦の膨らみ方についても、実際に焼いてきた経験をもとにご紹介します。

▼目次


古代小麦の食パンレシピ|スペルト小麦100%とアインコーン20%ブレンド

古代小麦で食パンを焼くなら、まず試してほしいのがスペルト小麦100%の食パンです。

粉そのものに香ばしさや甘みはありますが、比較的クセが少なく、初めての方でも受け入れやすい味じゃないかなと思います。

レシピ 配合 特徴
基本の食パン スペルト小麦100% 古代小麦らしい風味をシンプルに楽しめる
おすすめブレンド スペルト80%+アインコーン20% ふんわり感と豊かな風味のバランスが好み

とはいえ、私はどちらの味にも慣れているので、どちらかというと、アインコーンを20%ブレンドしたレシピの方が好きです。

人によっては少しクセを感じるかもしれませんが、スペルト小麦100%より奥深いコクが味わえると思います。

これは少し過発酵気味。味はおいしいのでOKです。


材料|古代小麦の食パン1斤分

パターンA:スペルト小麦100%の基本レシピ

  • スペルト小麦粉:250g
  • きび砂糖(またははちみつ):12g
  • 塩:4g
  • ドライイースト:3g
  • ぬるま湯(約30℃):165〜175ml
  • 無塩バター(または太白ごま油):15g

パターンB:スペルト小麦80%+アインコーン20%のレシピ

  • スペルト小麦粉:200g(80%)
  • アインコーン小麦粉(全粒粉など):50g(20%)
  • きび砂糖(またははちみつ):12g
  • 塩:4g
  • ドライイースト:3g
  • ぬるま湯(約30℃):170〜180ml
  • オリーブオイル(または無塩バター):15g

アインコーン小麦は水分を吸いやすいように感じるので、加える水分量は生地の様子を見ながら調整しています。


作り方|古代小麦の食パンを焼く手順

1.材料を混ぜる

ボウルに小麦粉、砂糖、塩、ドライイーストを入れます。

ブレンドの場合は、まず粉同士を均一に混ぜます。

イーストと塩は離して置き、ぬるま湯を注ぎます。

カードや木べらで、粉気がなくなるまでサッと切り混ぜます。

2.生地を軽くこねる

台に出し、手で優しく生地を伸ばしては折りたたむようにして、5分ほどこねます。

現代の小麦粉で作るパンのように、激しく叩きつけたり、長時間こねたりする必要はありません。

私の場合は、表面がある程度なめらかになれば十分としています。

特にアインコーン小麦が入る場合は生地が傷みやすいように感じるので、優しく扱います。

3.油脂をなじませる

バターまたは油を加え、生地にしっかり揉み込むようになじませます。

4.1次発酵

生地を丸めてボウルに入れ、ラップをかけます。

30℃前後の温かい場所で、35〜45分ほど発酵させます。

生地が1.5〜2倍近くになればかなり良い状態ですが、古代小麦の場合は、見た目だけで発酵の進み具合を判断しすぎない方がいいと私は感じています。

過発酵になりやすいので、様子を見ながら早めに次の工程へ進みます。

5.成形する

ガスを優しく抜き、2等分して丸めます。

濡れ布巾をかけて10分休ませます。

その後、それぞれを麺棒で長方形に伸ばし、左右を折り込んでから手前からくるくると巻き、食パン型に入れます。

カタツムリのような渦が側面にくるように、2つ並べます。

6.2次発酵

30〜35℃で30〜40分ほど発酵させます。

型の8分目くらいまで膨らめばかなり理想的ですが、膨らみが弱くても、私は時間を見て焼成に入れることがあります。

粉のメーカーや気温・湿度などによって、膨らみ方にはかなりばらつきがあると感じています。

特にアインコーン小麦をブレンドした生地は、膨らみがかなり控えめになります。

7.焼成する

200℃に予熱したオーブンで、23〜25分焼きます。


おいしく食べるポイント

  • 焼き立てすぐよりも、冷めてから切ると生地が落ち着いてきれいに切りやすくなります。
  • 食べるときに軽くトーストすると、古代小麦の香ばしい香りがより引き立ちます。

……とはいえ、私は焼き立てをそのままちぎって食べたり、冷めて少しかたくなったパンを食べたりもします。

結局、お好みですね。


スペルト小麦の食パンが膨らまない?|過発酵に注意するコツ

古代小麦で食パン(というより型を使うパン)を作るとき、私が一番意識しているのが「過発酵に注意すること」です。

というのも、古代小麦のパンは、見た目には「あまり膨らんでいないな」と思っていても、内部では発酵が進んでいることが多々あります。

私の経験では、古代小麦を使ったパンで「発酵が足りなかった」という失敗はほとんどありません。

むしろ、「もう少し膨らむまで待とう」と粘った結果、過発酵になってしまうことの方が多いです。


古代小麦のパンは、あまり膨らまなくても焼いてOK

一般的なパン作りでは、「生地がしっかり膨らんだら焼成」という判断をすることが多いと思います。

ただ、私が古代小麦で食パンを焼くときは、膨らみ具合だけにこだわらず、経過時間もかなり重視しています。

むしろ「全然膨らんでいないな」という状態で焼き始めた方が、オーブンの中でしっかり膨らんでくれることもあります。

特にアインコーン小麦を入れると、スペルト小麦100%よりさらに膨らみが控えめになります。

私の場合、かなりうまくいったときでも、型の8分目より下くらいだったりします。

それでもちゃんとおいしいパンになります。


粉や気温によって膨らみ方はかなり変わる

スペルト小麦は、使う粉のメーカーやその日の気温・湿度によって、毎回膨らみ方が結構違います。

そのため、「この高さになったら絶対に焼く」というより、何度か焼きながら自分の環境でタイミングを探していく方がよいのかなと思っています。

あまり神経質になりすぎないこと。

これも古代小麦のパン焼きを楽しむためのコツだと思っています。

少しくらい過発酵になってしまっても、膨らみが控えめでも、それはそれで手作りならでは。

私も何度も過発酵になったカチカチのパンを笑いながら食べました。

薄くスライスしてクリームチーズを塗ると、なかなかおいしいです。


アインコーン20%ブレンドの味|私が一番気に入った配合

スペルト小麦100%の食パンももちろんおいしいのですが、個人的に特に気に入っているのが、スペルト小麦80%+アインコーン小麦20%のブレンドです。

どういうわけか、この2種類の粉を合わせると、ナッツやチーズのようなコクと、ほのかにドライフルーツを思わせるような芳香を感じます。

焼いている最中からかなりいい香りが部屋中に広がるので、最初はとても驚きました。

不思議なのですが、アインコーン小麦100%で焼いたときには、同じような香りや味にはなりませんでした。

それどころか、私の技術ではうまく膨らませることすらできず、ライ麦100%のパンのような四角い佇まいに。

しかし、探究心が強いので、好奇心から「どこまでアインコーン小麦の割合を増やせるか」という実験もしてみました。

結果、個人的には35%あたりから膨らみ方がかなり控えめになるように感じました。

また、アインコーン小麦の割合を増やせば増やすほどおいしくなる、というわけでもありませんでした。

そもそも個人的に、アインコーン小麦はスペルト小麦よりちょっと独特な味だなと思うので。

そんな紆余曲折を経て、結局私が一番おいしいと感じたのが20%ブレンドでした。

食パンらしいふんわり感と、古代小麦ならではの豊かな風味が両立している……と自画自賛しています。

古代小麦の滋味深さやコクを楽しみたい方には、ぜひ一度試してみてほしい配合です。


同じレシピでも毎回ちょっと味が違う

……と、綺麗に締めくくりたかったのですが、最後に少しだけ余談を。

このアインコーンブレンドのレシピ、なぜか焼くたびに毎回結構味が変わります。

私だけでしょうか。

現代小麦粉よりも、いろいろな条件を繊細に拾うのか、味に変化が出やすい気がします。

たまに「これは奇跡的においしい!」という焼き上がりになることもあるのですが、何がどうしてそうなったのか分からないので、再現できません。

できれば毎回そうなってほしいのですが。

とはいえ、どの回もそれぞれのおいしさがあります。

これも古代小麦ならではの、一期一会の面白さなのかなと思っています。


愛用品|2019年から使っているアルタイト食パン型

今回の古代小麦食パンを焼くときにも使っているのが、こちらの食パン型です。

2019年から愛用している遠藤商事アルタイト食パン型1斤フタ付き

遠藤商事 アルタイト食パン型(フタ付)1斤 日本製 WSY03010

2019年から使っているので、もうかなり長いつきあいになります。

購入時にアルタイトを選んだ理由は、コスパの良さもありますが、1番はやはり長く使えそうだったからです。

テフロン加工の型は加工がはがれたら寿命になってしまいますが、アルタイトは丈夫で、使い込んでいく楽しみがあります。

ものを長く使いたいという私の価値観にも合っていました。

そのあたりの価値観についてはこちらで語っています。↓

【長く使える暮らしの道具の選び方|私が「古いもの」に惹かれる理由】


アルタイト食パン型の私なりの使い方

最初はしっかり空焼きをしてから使い始めました。

使う前には、型離れをよくするために油脂を塗っています。

ショートニングが一番型離れが良いようですが、うちにはないので大体バターです。

使い込むうちに油脂を塗らなくてもくっつかなくなってきましたが、念のため今でもサッと塗るようにしています。

焼き上がった直後には、型の底面をまな板に数回トントンと叩きつけています。

焼き縮みを防ぐために行っているのですが、私の場合はこれをすると型からするっと離れてくれます。

ちなみに私は山型パンばかり焼いているので、付属のフタを使うことはほぼありません。

あのもこっとしたフォルムがかわいいのと、膨らんでいく姿を眺めるのが好きで。

ともあれ、この型にもすっかり愛着が湧いているので、これからもずっと大切に使い続けていきたいなと思っています。


まとめ

今回は、スペルト小麦100%の基本食パンレシピと、私が特に気に入っているスペルト小麦80%+アインコーン小麦20%のブレンドレシピをご紹介しました。

古代小麦のパンは、現代小麦のパンと比べると膨らみ方にクセがあります。

特に、「あまり膨らんでいないから、もう少し待とう」→過発酵という流れには注意が必要です。

一方で、こねる時間はそれほど長くなくてもよく、少しくらい形が理想通りにならなくても、古代小麦ならではの香ばしさや滋味深い味わいを楽しめます。

完璧な食パンを目指しすぎず、粉や気温、その日の発酵具合による違いも含めて楽しむ。

そんな気持ちで焼くと、古代小麦のパンはなかなか面白いものだと思います。

長い小麦の歴史を感じながら、滋味深い味わいを楽しんでいただけたら嬉しいです。


今日もお読みいただきありがとうございました。

このブログでは、「心地よく暮らす」をテーマに、私が実際に使って本当によかったものや、日々の工夫をご紹介しています。

気が合いそうだなと思ってくださった方は、またいつでも読みにいらしてください。

それでは。


▼「私にとっての古代小麦の魅力」を語った記事

【古代小麦とは|スペルト小麦とアインコーン小麦の風味と魅力】

▼型不要の古代小麦を使ったパンのレシピ

【スペルト小麦のシンプルクッペ(パン)|100%とアインコーン20%ブレンドの基本レシピ】